着物はっ水加工の歴史⑫(パールトーン加工)
創業65周年記念 漫画版「安心きもの物語」制作
1994年(平成6年)
安心きもの振興会では、安心きものをわかりやすくご理解いただくために漫画小冊子「安心きもの物語」を作成しました。
平安遷都1200年の記念すべき平成6年にパールトーンは創業65周年を迎えました。
この記念すべき年に安心きもの振興会は、これからきものを誂えようとされている方はもとより、すでにパールトーンを利用されている方々にも、さらに深くご理解いただきたく漫画冊子「安心きもの物語」を作成しました。
安心きものが行き渡ることで、きものを着ることが楽しくなりますよう、ひいてはきものを通して、さらに日本の伝統文化に思いを寄せる機会が増えればと願ってのことです。
A5版24ページのカラーの小冊子は、成人式を迎えた永沢マリ子という女の子が主人公。
20年ぶりに全国的に雨が降った前年の平成5年1月15日の成人式を舞台に物語ははじまります。
主人公は成人式会場で雨に降られ、折角の振袖が雨でびちょぬれになり泥はねを付けて大変なことに・・・。
たまたま会った親友に雨や汚れからきものを守る加工を紹介されパールトーンへ訪問。会社の設備を先代会長から説明され、その安心感を発見。
再び振袖を着て憧れの彼とデートするという楽しい物語です。
たまたま全国的に雨になったこの年の成人式は、パールトーンをしていてその効力を体験した女性、知らなくて困った女性の明暗を分けた一日でした。
実際、成人式の後、パールトーンには全国からたくさんの振袖が送られてきました。加工されているものはすぐにきれいになりましたが、加工されていないものはなかなかうまく汚れが落とせない状況でした。
また、せっかく準備をしたのに雨や汚れが心配で、振袖を着ることができなかったという人も多かったようです。
一生に一度しかない一日だからこそ、安心して振袖が楽しめるよう、その使命を改めて実感させられた本当の出来事を編集した「安心きもの物語」。
なかなかの好評ぶりでした。