着物とシミについて①
皆さん こんにちは
パールトーンの本年の営業も最終週となりました。
今年も大変お世話になりました。ありがとうございます。
さて、お正月にお着物を着用される方も多いと思うのですが、HP上で検索キーワード調査をしていますと「着物」「シミ」のキーワードで調べられている方が多いようですので、シミがついた時の対処法も含め今回から何回かに分けて着物とシミについてアップしたいと思います。
①汚れの分類
汚れやシミを分類すると「水性のシミ」「油性のシミ」「不溶性のシミ」の3つに分類されます。
しかし、実際には様々なシミが混ざり合っている状態が多いです。
例えばコーヒーなども水性のシミに分類されますが、コーヒーの場合色素も含み、ミルクも入っている場合もございますので水性のみとは言えなかったりします。
衿汚れの場合などは油性・水性・皮脂が混ざり合ったりします。
②シミの主な成分
a.水性のシミ:醤油・コーヒー・酒類など →水で溶けるシミ
b.油性のシミ:チョコレート・口紅・機械油・ドレッシング等の食用油 →油に溶けるシミ
c.たんぱくのシミ:血液・肉・卵・牛乳等 →時間の経過や加熱で不溶性化します。又、カビの原因にもなります。
d.色素のシミ:赤ワイン・果汁・マーカー等 →色の濃い食品やインクなどに含まれた色素系のシミ。
e.不溶性のシミ:泥・墨汁・ゲルインキのボールペン等 →水・油にも溶けないシミ。
f.樹脂のシミ:絵の具・ペンキ・接着剤等 →油性のシミの中でも特に頑固なシミです。
g.古いシミ、黄ばみ:水性・油性のシミが酸化した頑固なシミです。
③シミを付けた際に気をつけないといけないこと
a.絶対にこすらない:スレ(生地の毛羽立ち)や色抜けの原因となります。スレは直らない場合もあります。
b.絶対にたたかない:叩いていても実際は少しこすってしまい、スレ・色抜けの原因になります。
c.早くしみ抜きに出しましょう!:シミは放置しておくと変色してしまう可能性があります。変色してしまうと直すのにしみ抜きの何倍もの費用がかかってしまいます。
※特に濡れたおしぼりには注意が必要です。湿潤したおしぼりの場合摩擦の力が強くなってしまうので、軽く拭いているつもりでも生地にダメージを与えている場合がございます。慌ててゴシゴシとしてしまいがちなのでご注意くださいね。
次回は通常の着用での汚れ等をアップしたいと思います。