着物はっ水加工の歴史⑨(パールトーン加工)
戦略発想のある京都の企業として注目される!
1992年(平成4年)
京都新聞社では京都の企業イメージ調査を実施。パールトーンは21世紀に向かい戦略発想のある企業として選ばれました。
千年の都・京都は、あまりにも長く歴史と伝統文化に依存してきた結果、きものはもちろん伝統産業がかなりの痛手をこうむっている状況です。歴史の重みに重鎮する一方で、今という時流を素直に見つめ、時代の変革にいち早く対応して活性化のための努力を続けなければ京都の産業の未来は開けません。
そこで、1991年9月京都新聞社では「企業イメージ調査91」を一般市民、地元大学生を合わせ、2000人を対象に実施しました。一店舗主義を貫く老舗からグローバルな活躍を見せる大企業まで。そして時代を見つめ常に活性化を継続し、21世紀に向かい戦略発想のある企業のいくつかかが浮き彫りにされました。京都新聞社では1992年は「京都の企業は今」で50社、1993年は「京都チャレンジ経営93」というタイトルで58社、京都で名実ともに注目されている企業を紹介しました。パールトーンがいずれにも紹介され、注目されたことは大変うれしいことでした。というのも京都の企業は何百年もの歴史のある企業がたくさんあります。その中で認知され、未来を感じる企業として選ばれたことは誇りを感じる出来事だったからです。
先代会長はよく「従流志不変」という言葉を口にしていました。時の流れには逆らわず、安心きものを広げるという志は決して変えないという意味です。相反する意味にも聞こえそうですが、どちらも経営には大切なスピリッツです。これを常に繰り返すことは簡単なようで実に難しいことなのですが・・・。
言葉で唱えるだけでなく、いかに具体的に実行するか、見ていないようで市民も学生もしっかりと企業の姿を見ていることに改めて緊張感を感じました。