ママ振りのチェックをしてみよう!
みなさんこんにちは
パールトーンHP管理人です。
日々自社HPの状況を確認しているのですが、ママ振りについて注目されているのがよくわかります。
ですので今回は表題のように事前に振袖のコンディションについて最低限チェックいただきたいポイントをアップしたいと思います!
(この記事でチェックされ、お直しが必要な場合、お直しの程度によっては来春2019年1月の成人式には納期的に厳しい場合もございますので予めご了承くださいね。)
まずは寸法ですね。
特に最近のお嬢様は手が長いケースが多いので、事前に軽くはおってみて、裄の状況をご確認下さいね。
また、下から長襦袢が出てくることがないかもチェック下さい!
寸法の調整は大きく(長く)する場合、縫込みの中にある生地の余裕によっても限界がありますのでご注意ください。
また、例えば大きく(長く)できた場合でも元々の縫込みの部分に筋が生じており、その筋を消す作業等が必要になる場合もあります。
あと全体的なシミ・汚れ・汗シミ がないかご確認下さい。
においがカビ臭くないかもよくご確認下さいね!
パーツ別には以下のようになります。
(画像は振袖ではないですがすいませんm(__)m)
①衿部分のチェック
ファンデーション・汚れ・ヤケ・皮脂汚れ 等の残留がないかご確認下さい。着用当時見えなくても、残っていた汚れが時間の経過とともに出てくる場合もございます。
たとえば衿のヤケなどはこんな感じです↓
②両袖のチェック
袖口の汗シミ・手垢・袂・袖底の汚れ 等ご確認下さい。
特に振袖は袖が長いので袖底は十分にご確認下さい。また、手が出る箇所も皮膚と接触することが多いので内側の袖山の箇所もチェックしてみてください。
③前身頃(上前・下前)・後身頃のチェック
前身頃は特に食べこぼしや手垢等の残留がないかご確認下さい。
余談ですが、私以前高名な落語家さんのお着物をお預かりして、検品させていただいた際に上前の一部分が強烈に変色していたのでお聞きしたところ、高座で落語をされているときには緊張からやはり汗ばんだ手で同じ個所を触ってしまうから変色してしまったということをお聞きしたことがあります。
後身頃は汗や帯によるスレ等がないかをご確認下さい。
時間がたった汚れは黄ジミになることも多いです↓
④裾周りのチェック
裾周りは泥ハネ すり切れ 表地、八掛の生地ダブリがないかご確認下さい。
長年保管されていたお着物は生地が脆化していることも考えられます。
表地が収縮してしまったダブリはこんな感じです↓
⑤裏地のチェック
胴裏 八掛 衿裏等のシミ 変色 汗シミ 目明き すり切れ 等ご確認下さい。
汗の残留はこんな感じです↓
生地の破れはこんな感じです↓
以上あくまでも簡易的なチェックとなります。カビが生えていれば専用のクリーニングが必要ですし、クリーニングで追いつかない場合などは仕立てを解いて洗張り・染色補正後に再びお仕立てが必要なケースもございますので、そこまでのお直しをされる場合には結構なお時間がかかると思われます。
ママ振りの着用をご検討されておられる方はくれぐれも時間に余裕をもって振袖のコンディションをご確認下さいね!
前回「大切なママ振りを水や汚れから守りませんか?」はコチラ↓
https://www.pearltone.com/info/?p=675