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糸についていろいろ

皆様 こんにちは
糸も色々な種類があり、また、製造方法も色々ございます。私自身も単語として聞いたことは多々あるものの、その違いについてはあやふやだったりすることもございますので、今回は糸についてアップしたいと思います。

糸の性状

糸の種類はその分類の方法によって色々に区分される。繊維の長さによって分類すると、長繊維のものを引き揃えてつくった糸を長繊維糸といい、短繊維を平行に並べて撚りをかけて造った糸を紡績糸といって区分している。
糸の撚り合せによる分類では一本のままの糸のことを単糸といい、二本撚り合わせたものを双子(双糸)または諸糸(モロイト)という。双子の他に三本、四本またはそれ以上撚り合せたものもあるが、通常紡績糸の撚り合わせた糸を双子といい、長繊維の場合は諸糸といって区別をしている。
撚りの強甘による分類では強い撚りをかけた糸を強撚糸(キョウネンシ)、撚りの少ないものを甘撚糸(カンネンシ)といって区別をしている。
また、用途によっても分類され、代表的な区別は織物用と編物用糸であるが、これについては縫糸、刺繍糸、レース糸などにも分けられる。

フィラメント糸(長繊維糸)

長繊維とは連続したきわめて長い繊維でフィラメントという。一本のフィラメントのものをモノフィラメントといい、フィラメントが多いものをマルチフィラメントと呼んでいる。天然繊維では絹糸だけがフィラメント糸であるが、化学繊維は紡糸する原形がフィラメントであるから、全てフィラメント糸ということができる。

紡績糸(短繊維糸)

短繊維とは木綿や羊毛、麻のようなわた状の細かい繊維でステープルといい、このステープルをだんだん細くして、互いに繊維を絡み付かせて糸にしたものを短繊維糸という。

原糸の製造方法

糸を作るには紡績、製糸、紡糸 の3通りに大別される。

紡績

比較的短い繊維を集めて、これを平行に配列し、引き伸ばして撚りを与えて繊維間相互の抱合力を大きくし、均一な糸を生産することである。
紡績は天然繊維の性状、用途にしたがって発達してきた。したがって、綿紡、毛紡(梳毛紡・紡毛紡)、絹紡、麻紡があり、さらにこれらを化学繊維に適するように改良した化学繊維紡績がある。しかしいずれの紡績でも方向がバラバラの繊維をくしけずって揃え、引き伸ばしながら撚りをかけていく方法は変わらない。

製糸

繭を解舒して、糸を繰とることでできた糸を生糸という。紡績とは異なり、数本の繊維を互いに密着させ、撚りの無い連続糸である。

紡糸

材料を化学的に処理をして、液状とし、これを細い穴から押し出し、凝固した連続糸を作ることでこの連続した長い糸をそのまま束ねて所定の太さにしたものをフィラメント糸という。この紡糸のときの条件により湿式紡糸、乾式紡糸などがある。

糸の種類(絹糸を中心にして)

  • 生糸
    繭から取ったままの糸で表面にセリシンが付着している。
  • 練り糸
    生糸を精練したもので、セリシンがなく光沢がある。
  • 玉糸
    玉繭といって2匹の蚕が1つの繭を作ったものから取ったもので糸口が2つある。質は粗く、節も多い。銘仙の緯糸に用いる。
  • 絹紡績糸
    下等繭、くず繭、くず絹糸などを使って紡績したもので生糸より光沢が少なく、表面が毛羽立っている。最近では細い番手で生糸に劣らないものもある。
  • 紬糸
    真綿を手で紡いだ糸で、柔らかく太い糸で本場結城紬などに使用されている。
    絹紡績紬糸といって、絹紡績糸を紡いだ残りの屑物から作った粗悪な糸もあるが、見分けにくい。
  • キビソ・ビス糸
    副蚕糸の一種で、繰糸のとき、糸口を見つけるために繰りとった繊維。繰り残した薄皮繭から、さなぎを取り出して乾燥させた繊維。
  • 混繊糸
    2種類のフィラメント糸を混ぜ合わせ1本の糸にしたもので、アセテートとナイロン等収縮率の異なる繊維を混繊することが多い。
  • 混紡糸
    2種類以上違うステープルを混ぜ合わせて紡績糸にすること。

原料による糸の分類とその性状

① 綿糸

綿糸には織糸の他にメリヤス糸、縫糸、カタン糸などがあるが、特殊仕上げを施したものには次のようなものがある。

  • ガス糸:
    ガス炎または電熱の中を通し毛羽を焼き切って表面を滑らかにした糸
  • シルケット糸:
    ガス糸を苛性ソーダ液で処理し、水洗いして絹のような光沢を出した糸
  • 漂白糸:
    サラシ粉、カルキなどでさらしたものに青味づけをした糸
  • カタン糸:
    通常ミシン糸に用いるもので、仕上げにパラフィンを引き、断面を円形に近くした糸
  • 縫糸:
    手縫糸のことで20番手のものが多い
  • しつけ糸:
    40番~60番手で比較的甘い撚り合わせの糸

② 特紡糸

綿・毛・麻・スフなどその種類を問わず、くずを原料として作った糸

③ ガラ紡糸

特紡糸よりさらに下等な落綿やボロからつくる非常にむらの多い糸

④ 麻糸

植物の茎・幹・葉 などから繊維を取り出したもので、亜麻糸・ラミー糸・黄麻糸・大麻糸などがある。

⑤ 毛糸

毛糸の種類は分け方によりいろいろな名称があるが、通常これらが乱雑に使用されている。
原料別の種類:緬羊毛・山羊毛・らくだ毛・アンゴラ毛・アルパカ毛・モヘヤ毛 など紡績法による種類:梳毛糸と紡毛糸に区別される。

⑥ 絹糸

  • 手縫糸:
    生糸に撚りをかけ(3~6本位)それを2本揃えて上撚をかけて、精練、染色した糸
  • ミシン糸:
    細い3本撚りで羽二重糸もミシン用の絹糸もある。太さは50番手
  • 絹しつけ糸:
    ぞべ糸と呼ばれる白練の双子のこと
  • 絹小町糸:
    絹紡の縫糸

⑦ 化学繊維系

化学繊維に分類される全ての糸

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