TES西日本 繊維製品関連工場見学会に参加しました!
株式会社パールトーンでは、お客さまからお預かりした大切なご依頼品を完璧な状態でお戻しするために資格取得奨励制度を設け、社員一人一人のスキルアップを積極的に応援し、顧客満足最優先企業を目指しています。
そのような環境の中、HP管理人も実は㈳日本衣料管理協会の繊維製品品質管理士(TES)※の資格を取得しており、今回TES会西日本主催の第三回繊維製品関連工場見学会で大阪のカケンテストセンター様へお伺いしてきました。
カケン様は繊維製品を中心に各種物性等を計測・検査いただける一般社団法人様で官公庁納入や一般商取引における公正な第三者の立場に立つテスト機関です。
実はカケンさまの見学は今回が初めてではなく以前も見学させていただいたことがあったのですが、その時は生地の染色堅牢度や引き裂き強度等の基本物性の測定の見学が中心でした。今回は抗菌性や帯電防止等の特殊機能試験の見学ができるとのことでしたので参加しました。
和装関連の業界では素材への付加機能の状況はあまり変化がないのですが、アパレル等においては有名なものですとヒートテックの保温性素材やゴアテックスの透湿防水素材等のように様々な機能性素材が誕生してきている状況の下、新しい機能性の測定はどのようなものなのか興味がございました。
今回、講義と見学のセットで、講義は「付加する機能とその評価」というお題目にて二人世帯の被服にかける年間支出が25年で半減している状況下の元、機能性繊維素材は増加していますがその分機能の裏付けとなるバックデータを保有することも必要で、そのバックデータの部分をカケンさんが担っているという事でした。
例えば、ここのところ毛細管現象を利用した吸水速乾ゆかたがアイテム別の百貨店売上ランキングの上位にランクインしたりして、和装の分野でも吸水速乾性が入り込んできていますが、その機能性の確認は汗を吸う吸水性と吸った汗を拡散することで乾きやすくする速乾性をそれぞれ調べることで数値化し、判断をされておられました。
また、保温性を計測する試験では放熱量を測定する機器を開発され各種試料毎に放熱量の測定をされ、その放熱量から保温率を数値化されておられる状況を見学させていただきました。
今回ご見学させていただき、数年前にご見学させていただいた時とは計測機器も格段と進歩しているように思われ、機能性の測定も多種多様な新しい機能が誕生している状況下において表示根拠の測定において様々な工夫をされておられる様子が垣間見られました。
新市場系の商品の素材の機能判定でカケンさんにはお世話になることもあるのですが、実際新しい機能判定の現場をご見学できたことはとても勉強になりました。今後も繊維関連の情報収集や勉強もしていくことで皆様にフィードバックできればと思っております。
※繊維製品品質管理士とは
繊維製品品質管理士(Textiles Evaluation Specialist TES)は昭和56年度に通商産業省の告示に基づいて生まれたもので、消費者に供給される繊維製品の品質・性能の向上を図ったり、繊維製品の品質について消費者からクレームが出ないように、それらの製品の製造や販売を行う企業の中で活躍するスペシャリストです。その狙いは企業活動の合理化、消費者利益の保護、企業と消費者の信頼関係の改善にあります。