おしらせ

2017/10/16

植物性繊維の性質NEW

皆様 こんにちは 
今回は綿や麻等、植物性繊維の性質をアップします!

植物性繊維
植物性繊維には、天然繊維の麻と綿、化学繊維のレーヨン、ポリノジック、キュプラの合計5つがある。吸湿性に富み、染色も容易、アルカリにも耐え、高温の洗濯やプレスが可能である。しかし最近の植物性繊維には樹脂加工の施されているものがあり、高温洗濯や塩素系漂白剤によって黄変する場合がないとは言えない。綿、麻の天然繊維とレーヨン・ポリノジック・キュプラの化学繊維とは非常に類似した性質を持っている。しかし、この両者間の最も大きな相違点は、綿・麻は乾いている状態よりも湿った状態の方が強いのに対して、レーヨン・ポリノジック・キュプラはその反対に湿った状態の方が弱いことである。(湿った状態が乾いた状態より強い繊維は、綿と麻の2つだけでこのほかにはない)

(1) 麻
麻の種類は植物学的にみれば50種類以上にも達すると言われているが、現在衣料として用いられているのは亜麻(リネン)と苧麻(ラミー)の2種類である。しかしカーペットの基布には黄麻(ジュート)が使用されている。顕微鏡で見れば麻繊維の表面には、ところどころに節があることがわかる。

・リネン(亜麻):亜麻科の一年生草木で、引っ張り強さは天然繊維の中では最強で毛羽立ちが少なく、接触冷感があり、木綿に比べ熱の良導体である。夏期の高級和服地として越後上布、能登上布、薩摩上布などに用いられる。

・ラミー(苧麻):わが国では昔から、からむしと呼ばれ、絹のような光沢を持ち、極めて強く耐久性に富む、内地に産するラミーは従来手紡によって上布として夏期の和服地として着用されている。
・ジュート(黄麻):シナノキ科植物から得られるじん皮繊維で単繊維は比較的短く黄褐色を帯び、木綿や亜麻に比べ強度、耐久性に劣るが、光沢に冨み、外観が美しく、上等の細糸はカーテン・テーブル掛け・敷物などにも使用されている。

(2) 綿
綿と麻は良く似た性質を持っている。繊維の横断面は中空であり、比重は動物性繊維に比べてやや重く、吸湿性に冨み、乾燥状態より湿潤状態の方が強力が大である。また、木綿には天然のよじれがあり、水酸化ナトリウムの濃い液で処理するシルケット加工で繊維は丸く膨潤してふくれて、天然のよじれもなくなり、光沢が増し、染色性も良くなる。
綿は吸湿性に優れているが、摘んだばかりの綿花は水を吸わない。これは繊維の表面にろう質が含まれているためで、吸湿性を良くするためには表面のろう質を取り除かなくてはいけない。脱脂綿はもちろんこのろう質を除去して吸湿性を良くしたものである。
また、綿の優れた性質を上げれば、丈夫であること・肌触りの良いこと・染色性の良いこと・耐洗濯性が良いこと などがある。しかしこのような優れた性質と同時に、綿にも短所がある。それは綿が非常に縮みやすい性質と、シワになりやすい性質を持ち、洗濯を繰り返すことによって次第に硬くなっていく性質である。このため防縮加工(サンフォライズ加工)が施されたり、あるいは樹脂加工が施されたりして、これらの短所を補う工夫が行われている。

(3) レーヨン・ポリノジック・キュプラ
レーヨン・ポリニジック・キュプラの3つは植物性の化学繊維であり、このなかでもレーヨンとキュプラの歴史は古く戦前にまでさかのぼる。
日本で最初につくられた化学繊維はレーヨンで、大正4年山形県米沢市において誕生した。元々レーヨンは人工の絹をめざしてつくられたものであったから、当初は人造絹糸、略して人絹と呼ばれていた。また、これを適当な長さに切断してわた状のものをつくり、ステープルファイバー(略してスフ)の名称で呼んでいたが、戦後新しい繊維が次々に登場するようになってからは(家庭用品品質表示法に定められたこともあって)、レーヨンに統一され、現在に至っている。戦時中あるいは戦後の衣料事情の悪い時代に、人絹・スフという言葉は粗悪品の代名詞のように使われていたことがあったが、原材料に粗悪なものしか入手できなかった時代であったから、当時の人絹・スフの品質が甚だしく低下していたことは事実である。しかし、本来のレーヨンの品質はそんなに悪いものではないから現在も化学繊維の中で大量に生産され消費されている。
ポリノジックは頭にポリの字がついていることから合成繊維と間違えやすいが、純植物性の繊維である。ポリノジックは元々はレーヨンそのもので、改質レーヨンとか特殊レーヨンと呼ばれるものの1つであるが、その性能や将来性などから、品質表示法上特にポリノジックという名称の使用を許可されたものである
ポリノジックはレーヨンに比べて、優れた強度を持ち、特に特に湿潤状態での強さに優れており、シルケット加工を施すことも可能であるから、非常に木綿に似た繊維であるということができる。ポリノジックのほか特殊レーヨンの中には、タンパク質や合成繊維の原料であるアクリルなどを結合させたものもある。(したがってこれらは純粋な植物性繊維であるとは言い切れない)特殊レーヨンは混合する物質の種類や結合の仕方によって、性能や触感などに多少の差異があるものがつくられているが、その生産量はごく少量である。
キュプラはレーヨンよりも細く、丈夫で美しい艶を持っている。レーヨン・ポリノジック・キュプラ共、100%で使用されるほかに、他繊維と混紡・交織・交編されることが多い。その理由はこれら3つの繊維が吸湿性に冨み、価格も他に比べて割安であり、染色性が良いからである。しかし植物性繊維であるからシワになりやすく、収縮しやすい短所も持っており、綿や麻と同じように樹脂加工などの加工が施されて短所をカバーしている。
レーヨン・ポリノジック・キュプラは湿潤状態では相当強さが低下しているから、特に薄手のものなどは手荒なあつかいをしない方が賢明である。


2017/10/11

着物はっ水加工の歴史②(パールトーン加工)

「京染めのめでし色柄このわざに 百年(ももとせ)の後に残りけるかな」 創業者の宝物になった一首でした。

皆様こんにちは。前回に引き続きパールトーンタイムスリップ 今回は1949年です。

1949年(昭和24年)
昭和24年 パールトーンの効力の素晴らしさに感銘を受けた武雄市初代市長の奥様が詠まれた歌はパールトーンの宝物になりました。

現在のようにパールトーンの知名度もその効果を広める情報手段もなかった昭和24年、お客様の紹介状として創業社長が持ち歩いていたサイン帳があります。
パールトーンの歴史を物語るものとして、今まで大切に保管されてきたものです。その中にこんな一首が記されています。
「京染の めでし色柄 このわざに 百年の後に 残りけるかな」
作者は、当時佐賀県武雄町(現在の武雄市)で、昭和天皇が佐賀県へ御幸の折り泊まられた程の由緒ある旅館、春慶屋を経営されておられた中野敏雄氏夫人の猪佐子さん。先代がある方の紹介で中野さんを訪ね、パールトーンの説明をしたところ、その効力に感銘されて即座に詠まれたのがこの歌で、大切にしている京染の着物がパールトーンの技によって百年の後まで残りますね、という意味です。
ちなみに中野敏雄氏はのちに政治の世界に進まれ、武雄市の初代市長を務められた方です。この時代にしてパールトーンが人に感動を与える効力があったことを証明する貴重な資料で、先代はいつもこのサイン帳を持ち歩いて口伝えにその素晴らしさをアピールしていったのです。
すでにこの歌が詠まれて60年以上の歳月が過ぎておりますが、今でもこのサイン帳は会社に大切に保管されています。この歌はパールトーンの原点であり、常に心の片隅に置いておきたい宝物です。
百年という月日が過ぎようとも、パールトーンをすれば着物の美しさは変わらないという創業者が残してくれたかけがえのない宝物を、私たちは常に研究開発を重ね、社員が一丸となって、より多くの人に伝え、安心して着物を楽しんでいただけるよう努力をしていく所存です。

※画像は創業社長が宝物のようにいつも持ち歩いていたサイン帳。パールトーン加工のご注文を頂いた先のリストが紹介状として当時の営業に活躍しました。その中にこの一首が詠まれています。

2017/10/05

羊毛の性質

皆様こんにちは 繊維の種類とその性質 動物性繊維 その③ 羊毛の性質をアップします!

「毛」には多くの種類がある。羊の毛(ウール)、ラクダの毛、アルパカの毛、アンゴラ山羊の毛(モヘア)、カシミヤ山羊の毛、アンゴラ兎の毛、ビキューナの毛、更には馬の毛などであるが、主要なものは羊の毛=ウール(羊毛)である。
ウールには生後6カ月位の子羊から剪りとったラムウール、あるいは羊の種類によってメリノ、チエビオット、リンカーンなどの種類がある。顕微鏡で見れば、ウールの断面は円形をしているが、側面つまり表面にはうろこがあり、丁度毛の表面を瓦でふいたようにすっかり覆っているのを見ることができる。このうろこのことをスケールと呼んでいるが、スケールがあるために、ウールは熱、水等によって収縮する性質を持っている。ウールの防縮加工はこうした欠点をカバーするものであるが、どのような取扱いによっても収縮しないというものではなく、一定の条件下でなければ収縮のおそれがある。毛は軽くて暖かく、吸湿性にすぐれ、シワになりにくい反面、収縮しやすく、虫害を受け、プリーツは水によって消失するなどの特性を持っている。このため防縮加工、防虫加工、さらにはプリーツ加工等が施されている。プリーツ加工は比較的たやすくできるため、クリーニング業者がしていることもある。毛製品には、毛100%の製品も多いが、洗濯による収縮を防ぎ、補強を兼ねる意味からナイロン・ポリエステル・アクリルなどと混紡され、価格を下げるためにレーヨンなどとも混紡されたものもある。

パールトーン加工はビクーニャやカシミヤ等の製品にも多数実績があり、とても効果的です。是非羊毛製品にもお試しください。

2017/09/27

着物はっ水加工の歴史①(パールトーン加工)

着物はっ水加工の歴史①(パールトーン加工)

「美しいものを自然の風化から守りたい・・・。 創業者、國松勇の夢が発明を生んだ!」

皆様こんにちは。前回の8月のおしらせでもパールトーンの原点について少し記載したのですが、歴史面に関しても何回かに分けご紹介させていただきます。

1929年(昭和4年)
美しいものは花のいのちのように短い・・・。創業者の國松勇は、先祖が残す美しい品を自然の風化から守りたいと願いました。若き日の夢がひとつの発明を生んで・・・。

創業者の國松勇は長崎県佐世保市の出身で、大正年間、当時東京にあった化学研究所で応用化学を学んでいました。学生のころから「花のいのちの短さ」同様、どんなに美しい芸術品も美しければ美しいだけ傷みやすいことがたまらなかったと後に語っています。きれいな水でもすぐにシミになるお召、わずかな湿度の変化でその風合いを失ってしまう綴織。にわか雨でさえ伸びてしまう絞り・・・。先祖が真心こめてつくりあげた品はどこの家庭にもあり、これらはみな生きています。何とかして自然の風化から守り、その美しさを保つ方法はないだろうか、そんなひたむきな研究がこの特殊な真空加工法の発明につながっていきます。
学生時代を東京で過ごした國松勇は、昭和3年には帰省し佐世保高等女学校で講師をします。しかし、当時九州の旧海軍から金モールや大礼服が海水で湿気て錆びてしまうのでなんとかならないかという依頼があり研究開発を進めた結果、特殊なはっ水加工を発見したのです。昭和4年(1929年)のことです。これがパールトーンのはじまりで最初はライオンプレス(國松商会)という名前で化学洗濯を主とする営業を開始します。その後は九州旧海軍の水交社特約店として軍服、将校マント、大礼服、将校家族の和服などの加工をするようになりました。
防水加工なら他にもいろいろあるわけですが國松勇が特にこだわったのは、決して自然にさからわないこと。通気性を保ちむれるようなことはなく、染替えの時は加工の効力はなくなっても、生地にシミがないので美しく染めあがるといった具合です。
パールトーン加工の発見をしてからも、常に加工技術の研究開発を突き進めた結果、わが国で類を見ない優秀斬新な科学的加工として京都染織試験場よりその価値を高く評価されたのは昭和27年のことです。


2017/09/19

繊維の種類とその性質 動物性繊維 「絹」 その②

皆様 こんにちは
前回に引き続き、絹の性質等をご紹介させていただきます。

繊維の種類とその性質 動物性繊維 「絹」 その②

性質:絹は、最も細い繊維の一つで、フィブロインはその断面の形状(丸みを帯びた三角形)からも、独特な光沢をもつ優雅な繊維で、繊維の女王と呼ばれている。強力は、羊毛より大きく(フィブロインの結晶化がよいため)、綿と同じくらいである。弾性は大きいが、羊毛よりは劣る。フィブロインの比重は1.25と軽く、細いフィラメントであることから、軽く、しなやかな感じを与える。吸湿性は良く、吸収した水分の放散も速い。
熱に対しては羊毛よりも多少強いが、耐光性は劣り、紫外線により黄褐変し、ぜい化する。薬品に対しては、同じタンパク質の羊毛とほぼ同様な性質を示す。すなわち、耐酸性は比較的大きいが、羊毛より多少劣り、耐アルカリ性は羊毛と同様に低い。一般の有機溶剤には耐える。染色性はよく、羊毛と同様に酸性染料・酸性媒染染料・反応染料・直接染料などが応用されるが、特に羊毛よりは低温で染着がよい(スケールがないため染液の浸透がよい)。カビの害を受けやすい。
絹織物は組織や使用用途がデリケートであるから、機械的な強い操作を加えることは禁物である。水分を含んだ状態でこすると生地を毛羽立たせたり(スレ)、地紋を傷めてしまってからでは悔やんでも取り返しはつかない。
本来絹は黄変しやすい性質を持っているが、一部の胴裏や襦袢地に蛍光増白処理をしてあるものがあるので、そのために一層黄変が促進されやすく、その上洗剤が残存していると、これも黄変を促進する一つの原因となるから洗剤が残らないような処理をする必要がある。また、湿度が高い状態で長期間保管することも黄変の原因となる。
鮮美色の絹織物の染色堅牢度は、あまり強くはない。このために直射日光で退色する恐れがあり、蛍光灯を付けたガラスケースの中に長期間保存をしておく程度でも退色するおそれがある。

用途:絹は特に美しく、手触りがやわらかで、さわやかな絹鳴りを生じ、腰があり、ドレープ性が豊かであるなどの特性から、専ら上品な装飾的な用途に用いられる。

備考
・真綿と紬糸
繭や玉繭(2匹の蚕が1つの繭をつくるもの)・くず繭などをそのまま精練して、水中で綿上に広げたものを真綿という。この真綿から、手で繭糸を適度の太さに引き出したものが紬糸である。この手紬による糸からつくられる織物には結城紬がある。このほか真綿から手紡機を使って紬糸をつくる方法もある(この糸による織物に上田紬がある)。現在では、くず繭などを機械紡績したものも紬糸といっている。

・絹のドレープ性
衣料としたときの着姿の良否を表現しようとするもので、比重・柔軟性・弾性・厚さ・組織などの総合によって醸し出されるものである。
絹織物のドレープ性が、特に良いといわれる理由の一つとして、絹織物は細いフィラメントの集合した糸によって織られていることがあげられる。

②野蚕絹
野生の蚕から得られる絹で、柞蚕絹と天蚕絹(山繭)がある。柞蚕は、中国・インドが原産で、クヌギ・カシワ・ミズナラ・ナラ などの広葉樹の葉を食べて育つ。現在は完全に野生のものは少なく、山野に飼育されるものが多い。天蚕は、日本が原産でほとんど野生に近い。
柞蚕も天蚕も着色した独特の形の繭をつくる。製糸したとき、柞蚕糸は茶褐色、天蚕糸は黄緑色を呈しているが、精練してセリシンを取り除くと、両者とも少々着色が残るが独特な光沢のある絹糸が得られる。また、家蚕に比べて不均斉な(紬糸のような感じになる)糸になる。
柞蚕糸も天然糸もセリシンの含有量が多く、漂白・染色などの加工性は悪いが、素朴な感じが好まれて、着尺・洋服地(シャンタン・ポンジー)などの高級織物として用いられる。

次回は動物性繊維の中の羊毛についてご紹介させていただきます。

※パールトーンにおきましてもお蚕さんから繭ができるまでを観察してみました。画像はそのときのものです。

2017/09/14

繊維の種類とその性質 動物性繊維 「絹」 その①

皆様 こんにちは

パールトーンでは入社後暫く着物のことを知るための研修期間があり、実技では反物の巻き方や着物のたたみ方の訓練をします。
また、座学においても繊維の種類から染色に知識等様々な内容を研修やOJTの中で学習しています。

今回、その座学面においての内容を当社テキストより抜粋して何度かに分けてご紹介していきたいと思います。
ただ、HP管理人が入社した時には既にあったテキストですので少し古い内容もあるかもしれませんが、その際はご容赦ください。

その①といたしまして、動物性線維の中の「絹」についてご紹介させていただきます。

繊維の種類とその性質 動物性繊維 「絹」 その①

1動物性繊維

動物性繊維には絹と毛の2つの天然繊維がある。いずれもアルカリに弱く、塩素系漂白剤には耐えられないから、洗剤や漂白剤の選定を誤ってはならない。白物は黄変しやすく、虫害やカビの害を受けやすいが、軽く、暖かで、シワになりにくい性質を持っている。価格は一般に高価である。

(1) 絹
絹はカイコガの幼虫である蚕のつくる繭から得られる繊維で、天然繊維でただ一つのフィラメントである。
蚕の種類は多いが、大別すると、人間に飼育されて繭をつくる蚕(家蚕)と、自然環境の中で繭をつくる蚕(野蚕)に分けられる。
蚕は完全変態をする昆虫で、卵→幼虫→さなぎ→蛾 の4時代を経て一生を終る。そしてその幼虫(蚕)の時代に、人間が絹として利用する繭をつくる。すなわち、蚕は桑の葉を食べて成長すると同時に、桑葉中の粗タンパクを体内の絹糸腺に蓄える。これをさなぎになる際に吐糸して繭をつくるのである。

① 家蚕絹
種類と生産:一般に絹といえば、家蚕絹を指し、多少性質の異なる野蚕絹と区別して用いられる。家蚕も長年にわたる品種改良の結果として、多くの種類を有するが、普通には、産地別に日本種・中国種・欧州種 ならびにその交雑種に分けられる。
どの種類もおおむね25~30日間で成熟した幼虫となり、約50時間で繭を完成する。蚕の体内には、一対の絹糸腺がある。先端は合わさって吐糸口となっており、前部絹糸腺・中部絹糸腺・後部絹糸腺に分けられる。
繭から生糸を取り出す工程を製糸という。通常5~6個の繭をお湯の中で繭糸の接着を緩めながら、まとめて1本のフィラメント糸として取り出し生糸とする。

繊維の構造:1本の繭糸のフィラメントを詳しく観察すると、側面は場所によって多少の凹凸があるものの比較的簡単な形である。断面を見ると繭糸は、2本の繊維がその外面を覆うにかわ質のために、接着・抱合されて1本になっていることがわかる。この内側の2本の繊維は、フィブロインというタンパク質でできており、外側のにわか質は、セリシンというタンパク質からできている。
蚕の後部絹糸腺で生成されたフィブロインは、中部絹糸腺に送られて、濃縮・貯蔵される。中部絹糸腺からはガム状のセリシンが分泌され、フィブロインを取り囲むようにして前部絹糸腺を通って、吐糸口に送られる。吐糸されると繊維化し不溶性の繭糸となる。
フィブロインは絹の本質をなすもので、美しい繊維と呼ばれる絹独特の光沢・手触り・風合いの良さはフィブロインの性質である。セリシンは、このような性質を持たないので、衣料用として用いるときは、特別な場合を除いてセリシンをのぞかなければいけない。石鹸や炭酸ナトリウムの薄い溶液中で煮沸してセリシンを溶解して取り除き、絹の特性を発現させる工程を絹練(絹の精練)といい、精練した絹を練り絹という。
フィブロインは、さらに細かい数百本のフィブリルからなり、フィブリルはさらにミクロフィブリルの集合でできている。ミクロフィブリルは、羊毛と同様に、ポロペプチドが集まり結晶化している。

その②は絹の性質等をご紹介させていただきます!
※パールトーンにおきましてもお蚕さんから繭ができるまでを観察してみました。画像はそのときのものです。

2017/09/06

パールトーンについて ラスト 和装文化を守り、革新する。

■和装文化を守り、革新する
近年着物業界においては、専門店や百貨店などの店頭販売だけではなく、インターネットやリサイクルといった市場が拡大し、着物レンタル・フォトスタジオといった新業態も台頭しています。また、ここ数年、東京オリンピックを筆頭に大きな国際イベントを控えていることや、為替の影響などもあり、海外から日本への来訪者は年々増加し、伝統文化への注目も高まっています。私たち「パールトーン」も、こうした変化を敏感にとらえ、変革を行おうとしています。
着物という文化をファッションとして注目している人々に、より安心に、より気楽に、きものを楽しんでいただきたい、そして一人でも多くの着物ファンを育成し、定着させていきたいと考えています。わたくしたちの強みである撥水加工は、新たな顧客層にもふさわしい価値を提供していけるものと信じています。また、様々なメディアやインターネットを活用してのプロモーション活動にも一層の力を入れていきます。一企業のブランド広告としてではなく、業界全体の活性化を常に念頭に置いて、今後も活動していきます。

2017/08/28

パールトーンについて その④ 「はじく」で創る未来

パールトーン加工について その④

■「はじく」で創る未来

パールトーンはこれからも着物に関わっていくべきであり、絶対に離れてはいけないと思っています。「着物を守っていきたい。」という思いが常にありますし、私たちの任務はパールトーン加工を増やすことです。
その中で、着物に多く施されているパールトーン加工を、あらゆる分野へと波及させていく必要があります。ビジネスチャンスはアパレルや建築、医療関係など、着物以外にもまだまだたくさんあり、もっと目を広げていかなければなりません。文化財をはじめ、水に濡れると困る商材は数多くあります。これまでにも土壁やホテルのカーペットなどに加工を施してきました。土壁については、土壁そのものの風合いなどを生かせる加工でないといけないため、最新の注意を払いました。この技術については、第二回「知恵創出“目の輝き”」企業の認定をいただきました(主催:京都市産業技術研究所)。課題が多くある中、薬剤の配合などを工夫し見事に解決できたのです。カーペットについては、通常5年ほどで張り替えられるところが、施工することで7~10年後まで使用が可能となります。
この技術の可能性をより高めていくために様々なものに着目することは、今後の課題の一つです。まずは若い世代を育て、着物以外の分野にも着目させて具現化していく、そしてプロフェッショナルと組むことで新しい案を生み出す。研究所などとの共同研究も今までありませんでしたが、事業計画をしっかり立ててどんどんこなしていくべきだと思っています。
当社にはそれをするだけの歴史と経験が十分あります。

2017/08/22

Facebookページにて実演動画アップしました!

弊社Facebookページにて「パールトーン加工実演 着物編 その① 撥水・防汚効果(水性)」の実演動画をアップしました。

こちらの方もご確認いただければ幸いです。

Facebookアカウントをお持ちの方は是非「いいね!」や「シェア」を宜しくお願い致します。
詳細:https://www.facebook.com/pearltone.kyoto/

2017/08/17

パールトーンについて その③ きものの素晴らしさ

■きものの素晴らしさ

「和装」という言葉は約30年間、家庭科から外されていました。それが15年以上の年月をかけて見直され、今では家庭科の教科書で着物の着方などが掲載されるようになりました。
アンケート調査などでは、「着物を着たい」と思っている人が80%以上いるそうです。しかし、着物は着るのに一苦労するし、管理の手間もかかる、お金もかかるなど、大変な事ばかりです。これでは、せっかく買った着物も二度と着たくないと思われてしまいます。
当社にとって強く印象に残っている出来事があります。それは2011年3月の東日本大震災の後の事です。当社も、ボランティアとして京都で何かできないかと考えていたとき、支店のある仙台から「津波でたくさんの着物が汚れている。」との連絡が入りました。詳しく聞いてみると、「着物を着ていた母や娘は行方不明なのだが、留袖・振袖が残っている。さすがに着ることはできないにしても、“形見”として残したい。」という依頼でした。もちろん、二つ返事で「ボランティアの一環としてやろう。」と引き受けました。着物が綺麗な状態になると、依頼者の方々に大変喜んでいただけました。「お客様の喜びをよろこびとする」ことを企業理念の一つにしている当社としては嬉しいことであり、大変励みになりました。
このようにきものを形見と思えるなど、強い思い入れがあるのは日本人ならではないかと思います。着物は和の文化の素晴らしさを秘めていると実感しました。

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