おしらせ

2018/03/19

織物の種類について③

皆様こんにちは 今回は絹以外の織物の紹介です。弊社へのパールトーン加工ご依頼商品においても上布や芭蕉布から八重山みんさー織まで各種ございます。

① 毛織物
戦後の衣生活の変遷はその素材にも多くの変化をもたらした。すなわちウール地(広幅用)の和服地の使用はそのミシン縫いの手軽さ、クリーニングの丸洗い、安価などが日常着としての「ウール着尺地」を発達させ、一方銘仙・お召が日常着から衰退した。

1. セル
たて・よこ糸とも双撚り梳毛糸を用いた平織地・単衣の着尺地・羽織地または袴地として春先や、秋口などの季節に用いられたが、ウール着尺地の進出で姿を消した。

2. モスリン
梳毛糸の52番、64番をモス糸と呼び、この糸で織られた平織組織の毛織物をいう。現在は化学繊維と混用したものが大半を占めており、広幅地で軽い柔らかな布である。
3. ウール
戦後、しわにならない、丸洗いの出来る八掛のいらないスリーシーズンのきものとして登場した。柄も改良工夫され、大島調・塩沢調・紋織お召風・ウール小紋など多彩となり素材も、絹・合繊との交織による複合の織物で高級化されてきた。

② 麻織物
上等な亜麻やラミーの着尺地をいい、夏の高級織物で、産地名をつけた越後上布(小地谷縮み)・八重山上布・宮古上布・琉球上布・薩摩上布・能登上布などがある。
その他の麻織物の用途として、布団地・座布団地・蚊帳地・芯地などに用いられる。

③ 綿織物
1. 絣
インドから沖縄(琉球絣)を経て九州に伝わった技術は、久留米で木綿絣として開花し四国・中国を経て全国的に木綿絣として普及した。

2. 縞
縞は絣とともに日常着の主流であったが、木綿縞が多く着られるようになったのは、綿の栽培が全国的に普及した江戸後期からである。(それ以前の庶民の日常着は麻、こうぞなどを原料とした織物が主体であった。)

3. その他
ア. 綿ちぢみ
織りあげた後精練して布面にちぢみを出した盛夏用着尺地

イ. 岡本綿(真岡木綿)
中形染のゆかた地として広く用いる

ウ. 綿紅梅
たて、よこに間隔をおいて格子のように太糸を織りいれた桝目織の木綿地で肌触りがさらっとしており夏の着尺地(ゆかた)として用いられる。

エ. 金巾
25~30番手の綿糸で薄手で緻密に織られた平織の生地で裏地・夜具地などに用いる。

オ. その他の木綿
・晒木綿、新モス、天竺、ガーゼ その他の木綿平織物
・雲斉(うんざい)、デニム、小倉木綿その他の木綿綾織物

④ 化学・合成繊維織物
レーヨン・ポリエステル・ナイロン・ビニロン・アクリルなどの開発により、単独にあるいは混紡や交織によって、風合いの変わった織物が作り出され、強度・防シワ性・経済性などを加味した実用着尺地として広範囲に使用されている。

⑤ その他の織物
樹皮・樹葉その他の植物繊維を原料としたもの。
1. 芭蕉布
芭蕉の茎を原料にした沖縄の夏の着尺地。

2. 厚司織
オヒョウ・シナノキなどの樹皮からとった繊維を、原始的な居坐機(イザリバタ)で織った厚地の織物でアイヌ民族が衣服に用いた織物。

3. 紙子(かみこ)
和紙でつくった衣類・羽織・頭巾などにした。丈夫で暖かく軽いため防寒用・旅行用とした。

※画像はパールトーン加工ご依頼もいただいている「八重山ミンサー」となります。

八重山ミンサーについて
「八重山みんさー」は素材が木綿、組織が平織り、生産地が石垣島と竹富町とする織物です。最大の特徴は、五つと四つの絣に「いつ(五つ)の世(四つ)までも、末永く・・・。」という想いが込められているとのことです。

元々は、藍一色の「ミンサーフ(ウ)」という帯であり、これを愛する男性に贈ったものでした。近年まで竹富島にこの帯としてあったものが今日の「八重山ミンサー」の原型であります。

17~18世紀頃の琉球王朝時代に綿の栽培や交易記録があり、木綿発祥の地といわれるインダスから伝来したと推定され詳細は解っていません。

みんさー織製品は、帯・ファッション・袋物・インテリア等多種多様に生産され、現代の生活に根ざした幅広い製品づくりが行われております。


石垣島のみんさー工芸館さまのご厚意で画像使用許可いただきました。
http://www.minsah.co.jp/

2018/03/14

着物はっ水加工の歴史⑪(パールトーン加工)

京都市民として日本文化の育成にも貢献

1993年(平成5年)

鮫島有美子さんのオペラ、坂東玉三郎特別舞踊公演などに参加

パールトーンの65周年の記念として、鮫島有美子さんのオペラ「夕鶴」を京都会館で開催しました。着物でオペラでしたので、きものの女王や呉服業界の方などたくさんお見えになりほとんど満席となりました。

一般的にオペラは窮屈で退屈というイメージが強いようですが、実際にご覧になった方は初めての方も多く、感動いただけました。

西洋文化であるオペラと日本文化である着物が見事に融合したこの企画は、とても新鮮に映り、有意義なものであったと思います。

又、平成10年には毎日放送開局45周年を記念して坂東玉三郎さんの特別舞踊公演が大阪のギャラクシーホールで行われましたが、パールトーンは特別協賛として微力ながら参加させていただきました。

玉三郎さんといえば、生粋の歌舞伎役者であり、日本が世界に誇れる究極の舞踊家です。その精神性の高さ、創造力の豊かさから繰り広げられる舞は、まさにアーティストにふさわしい表現力です。
さりげなく着物を装うというのも並大抵ではできません。
それをいかにも簡単にされるのが玉三郎さんです。

共に和の文化を支え伝えるものとして、これからも末永く、着物の美しさを魅せ続けてほしい という思いは、パールトーンという会社の一員である前に、日本文化を愛する日本人であり、着物を愛する一個人の願いでもあります。

いつまでもその心を忘れたくないものです。

2018/03/12

【雑誌掲載情報】七緒2018年春号にご掲載いただきました。

3月7日発売のプレジデント社「七緒」2018年春号に諸々ご掲載いただきました。

裏表紙の広告はじめ「雨支度」の特集ページや、インフォメーションページにもご掲載いただいております。

書店で見かけられましたらお手にとっていただければ幸いです。

2018/03/07

織物の種類について②

皆様こんにちは 前回に引き続き今回はちりめん以外の絹織物をご紹介いたします。なかなか単語自体は知っていてもそのものずばりの説明はできなかったりしますので、いい勉強になります。

① 絹織物

1. 綸子(りんず)
朱子織で地紋が浮き出ているのが特徴で、なめらかな肌触りで、振袖・訪問着・長襦袢時などに用いる。平綸子・駒綸子などがある。

2. 羽二重
古くは帛(はく)と言われた。おさ羽一目の中に経糸を2本通して織ることからこの名があると言われている。種類は片羽二重・諸羽二重・綾羽二重・紋羽二重・塩瀬羽二重・輸出羽二重(広幅物)など軽めのものかと重めのものまで多種類ある。
※羽二重生地を作るには
おさ1羽に経糸2本引き揃えたものを2本引込とする。すなわちおさ羽に二重であることからこの名称がある。たてよこ無撚の生糸を用いた後錬織物の代表的な生地である。羽二重の緯糸は湿よこを用いて織るが、これは生糸を柔軟にして地合いを緊密にするためである。織り上り生地は手触りは粗硬であるが、精練すれば優雅な光沢と柔軟な風合いを持つ羽二重となる。羽二重の地合いを表すのに目付が用いられる。鯨1寸(3.8cm)巾で長さ6丈(22.7m)の重量を匁表示する。16匁以下を軽目羽二重、16匁以上を重目羽二重、中間のものを中目羽二重と呼んでいる。重目羽二重は着尺用として紋付地、着尺地、友禅地、帯地、肩裏など用途は広い。この平羽二重に組織変化した綾羽二重・朱子羽二重・紋羽二重などがある。

3. 羅・紗・絽
a. 羅
からみ織の複雑なもので夏の帯地などに多く使用される。
b. 紗
からみ織の一つで、撚りの強い糸で隙間をつくった織物。布面に隙間があり、通気性が良く肌触りがさらっとしている。先染め、後染め(白生地)両方に使われ夏の和服地として多く用いられる。生紗・紋紗・翠紗(すいしゃ)・二重紗・風通紗(ふうつうしゃ)などがある。
c. 絽
平織とからみ織を組み合わせたもので、経糸と緯糸をからめて絽目をつくる。この緯糸の数から三本絽・五本絽などの名がある。緯に絽目を入れたものを緯絽といい、経に絽目を入れたものを経絽という。平絽・駒絽・紋絽・絽ちりめん・絽綴(ろつづれ)などがある。
駒絽は経糸に駒より糸を、緯糸に駒より糸 または変り撚糸を使用した からみ織地である。三越駒絽は夏物着尺用に、七越平絽は男物紋付地などに用いられる。

4. 塩瀬
塩瀬は塩瀬羽二重の略で、経糸は密度を多くし、緯糸は太い糸を強く織り込んだ厚地の重目羽二重であり、地合い横うねがある。博多織と同様、たて曲がり構造の織物である。織上後精練・染色して羽織地・帛紗地として用いられる。

5. チェニー
チェニーは正式にはチェニー壁羽二重という。緯糸に壁糸を使い、普通の平羽二重よりややちりめん風に近い感じで織ったものである。無地と紋柄地があり、紋柄地のものを紋チェニーという。無地染または友禅染にしてコート裏地・羽織裏地に用いる。

6. 上代紬
上代紬はたて・よこに紬糸を使用した先練織物である。又、経糸に駒より糸の生のまま用いたものもあり、その用途も広い。

7. お召
お召ちりめんを略したもので、11代将軍家斉が好んでお召料(徳川家上納品)としたことからこの名がある。先練の織物で、布の表面に「しぼ」をあらわした高級絹織物である。縫取お召・紋お召・ウールお召・風通お召・絣お召・縞お召などがある。

8. 紬
真綿や屑まゆを指先で糸をつむぎ、手織機で織りあげたものであるが、現在は機械つむぎが主体である。
代表的なものに結城紬・大島紬・村山大島・黄八丈・白山紬・塩沢紬・信州紬など各地の伝統的なものが商品化されたもので種類・産地も多種多様である。又、玉糸・紡績絹糸を用いたものに銘仙がある。丈夫で安価なので実用的な生地だったが戦後は衣生活の変化やウール着尺地の進出におされ、現在では布団地・丹前地にわずかに用いられているにすぎない。

9. 帯地その他
中国・南蛮渡来の美術織物は金糸・銀糸・箔・刺繍などを用いた絢爛豪華な織物として、能装束・打掛などに用いられてきた。その技法は西陣を中心に帯地として現在も受け継がれており、錦織・金襴・緞子・唐織などがある。また、その技法をもとに考案されたものとして綴織・博多織などがあげられる。その他茶人・僧侶・武人の間で多く好まれた印金・間道(かんどう)・風通・朱印裂・有栖川裂などの名物裂も室町・安土桃山時代に南蛮船によって持ち込まれたものである。


次回は絹以外の織物についてアップします!

2018/03/05

【雑誌掲載情報】雨の日に着物あきらめますか?

ステータスマーケティング2018年3月号 「時の話題」で、先日の長谷川さんとの弊社三条工場のご見学の際の様子を記事で取り上げていただきました。

表題の内容はその際に長谷川さんとのお話の中で弊社専務取締役である宮崎が言ったものです。
我々はパールトーン加工をしていただき、「雨の日でも気にせずに」お着物を楽しんでいただきたいという思いをお伝えさせていただきました。

3月号では他にも「時の話題」で福知山新工場の調印式と記者会見の記事を掲載いただきました。
ありがとうございます。

2018/02/26

長谷川普子さんがご来社! その②

前回に引き続き、

撥水に関する色々な意味での熱い思いを語らせていただいた後、

「百聞は一見にしかず」

ということで、実際の工場をご見学していただきました!!!

まず見ていただいたのが、パールトーン加工後の撥水効力を確認するセクションです。
このセクションはパールトーン加工後に撥水効果がパールトーン基準に達しているのかを実際水をかけて一点一点目視で確認しています。

確認する者も社内での有資格者が担当しており、今回工場見学の際対応させていただいたものも在籍20年オーバーの効力チェックマイスターとなります。

中には紬等撥水効果が出にくい商品もあるのですが、パールトーンでは効果が出にくい商品の場合、3回まで加工して基準値に達しない商品の場合、パールトーン加工不適合商品としてお返しさせていただく場合もございます。

一般的にJIS基準で撥水は2級以上あれば撥水効果ありと言えるのですが、それでもパールトーン基準に達しないものはお返しすることもございます。

ある種今後ご紹介させていただきますが、弊社の全ての工程はパールトーン基準の撥水効果を出すためのものであり、お着物の着用時に安心をご提供させていただくという信念のもと作業させていただいております。

長谷川さんにもパールトーン基準の撥水効果とパールトーン基準に達しない撥水効果のもの両方見ていただき、その違いをご確認いただきました。

2018/02/21

【雑誌掲載情報】美しいキモノ2018年春号別冊付録に掲載いただきました!

2018年2月20日発売 美しいキモノ 2018年春号の別冊付録

「きもの110番」

にご掲載いただきました。

弊社は撥水加工について取材を受けましたが、その他きものについてのお困りごとについても弊社含め他の業者さんもご回答されておられますので、是非書店で手にとっていただければ幸いです!

2018/02/19

着物はっ水加工の歴史⑩(パールトーン加工)

心配きものから安心きものへ「安心きもの振興会」設立

1993年(平成5年)

心配きものから安心きものへ。「安心きもの振興会」発足のきっかけは平成5年、20年ぶりに全国的に雨に見舞われた成人式でした!

平成5年2月9日 パールトーンでは(ゴ・フ・ク)の語呂合わせにちなんで「安心きもの振興会」を設立しました。
そのきっかけになったのは平成5年1月15日、珍しく全国的に雨に見舞われた成人式です。晴れ着を濡らすまいと裾を高くたくしあげている姿、右手に傘、左手に荷物を持って泣きべそ顔をしている姿、一方で雨でも平気の洋装グループ。そんな光景を見ていて「着物の傷み以上に新成人の心の痛みは大きかったのでは・・・このままでは着物は着てもらえなくなる」という危機感を全身で感じたのです、

「安心」こそが着物振興の要、それがパールトーンの信念であり原点と改めて実感させられたのです。

着物はタンスの中にしまっておくものではなく、着て楽しむものです、しかし現実に着物を着ると「突然の雨が心配」「食べこぼしが心配」「着付ができない」「着た後のお手入れの方法がわからない」など数々の心配事が生まれてきます。これではせっかく着ようと思った気持ちが失せるのもやむを得ないことです。そこで一人でも多くの消費者に気持ち良く着物を楽しんでいただけるような活動をしたいという思いを「心配きものから安心きものへ」の合言葉にし、安心きものの輪を具体的に広げていきたいと考えました。というのも、このまま消費者が心配を抱えたままではタンスの中の着物は生かされることはなく、着物の需要は小さくなるばかりです。一企業として利潤を追求することは確かに大切ですが、それ以上に消費者が安心して着物を楽しみ、着物を着るというアクションが起こるような土壌を着物業界が一体になってつくることが実はもっと必要な事ではないでしょうか。タンスの中の着物を含め、一点たりとも心配きものがなくなるよう、社員一丸となって努力をしていきたいと考えております。

大切なのは、パールトーンはもちろんメーカー・問屋・小売店のそれぞれの立場でどう具体的に行動するかです。

2018/02/14

長谷川普子さんがご来社! その①

今月6日タイ在住で執筆家であり、ラジオDJ 且つアメブロやFacebookコミュニティ「着物–きもの–」でも有名な長谷川普子様がきものと宝飾社様の企画で弊社三条工場の見学にお越しいただけました!

その時の様子を何回かに分けてアップさせていただきます。今回はパールトーン加工の説明や株式会社パールトーンのマインドをご説明させていただいた時の模様です!


長谷川さんとの出会いは昨年の初秋にきものと宝飾社 松尾編集長とお話させていただく中で雑誌ステータスマーケティングの企画案がありその一環でご紹介いただく形となりました。

以前より松尾さんが管理人のFacebookコミュニティ「着物」では拝見しており綺麗な人だなあと思っていたのですが、この度長谷川さんの帰国に合わせ、ようやくお会いすることが叶いました。

実際お会いした感想は、綺麗なだけではなく気さくなんですが、しっかりとしたご自分の考えをお持ちの なんというか引き込まれていく様なとても素敵な方でした。

長谷川さん 松尾さんを含めパールトーン加工の効果の実演をはじめ、着物における総合加工も可能ですが、その根本はパールトーン加工にあり、しっかりとした撥水防汚効果を出すことで、着物を着用する上での気になってしまうことを少しでも軽減し安心して着物をお召しいただきたいという弊社のマインドをご説明させていただきました。

つづく 次回は工場見学の際の模様をアップいたします!

2018/02/08

織物の種類について その①

皆様こんにちは。織物の種類って結構たくさんございますよね。
分類には絹や毛等素材による分類と先染や後染等の染色加工による分類がございますがここ何回かで色々な種類を再度押さえていきたいと思います。

まずは今回は「ちりめん」をご紹介いたします。

① 絹織物
絹織物は生織物、練織物に分けられます。生織物は生糸で織ったものを精練したもの(後錬)で後染織物(白生地)とも言われます。また、練織物とは生糸を精練して染色したものを織ったもので先染織物ともいわれます。

1. ちりめん
天正年間、泉州堺の職工が中国(明)よりその技法を学んだのが始めといわれている。現在では丹後・長浜・岐阜・福井・石川などが主な産地として知られている。布面に「しぼ」と呼ばれる縮みがあるのが特徴で、このしぼが染色に深みを加えるので独特の味が生まれる。現在染生地として最も多く使用されている。代表的なものとして、一越ちりめん、二越ちりめん、縫とりちりめん、紋意匠ちりめん、錦紗ちりめん、うずらちりめん(鬼しぼちりめん)などがある。

・ちりめんの種類と用途
a. 一越ちりめん
無地感覚の織物の代表的なもので、3丈物(12m物)では小紋から友禅染、また4丈物(16m物)では黒喪服、留袖まで使用範囲は広い。布面に凹凸のシボが表れ、生地もしっかりしている。目付は貫八(680g級)から貫五(560g級)のものまでいろいろある。

b. 変り無地ちりめん
古い歴史をもつ一越ちりめんに対してシボが低く、ちりめんの欠点であった湿気に対して収縮性があるという点を改良したちりめんである。無地にみえる生地でもジャガードで織ったものもあるが、一般にはねん糸の形状によってシボを出したもので、シボ・風合いを独特のものにしている。目付は12mのもの(反)680~700gのものが多い。

c. 紋りんずちりめん
斜紋織(綾織)の変化組織を表と裏を使って紋を出したもので重目のものは高級着尺に、軽めのものは長襦袢などに使用される。

d. 駒りんずちりめん
代表的な丹後ちりめんでしなやかな風合いとりんず独特の光沢があり、地紋を生かした無地きもの・羽織・中振袖・訪問着・附下・色留袖など広く用いられる。組織も一重であり、しわ欠点も比較的少なくバランスのとれた生地である。

e. 紋意匠ちりめん
元来、意匠ねん糸を使用したちりめんであるが、現在ではたて糸に駒糸を、地よこ糸に強撚糸、絵よこ糸に生糸や野蚕絹を使用したよこ二重ちりめんを指す。二重織による地紋の変化をねらった高級ちりめんで、地紋に深みがあるので地紋を生かした無地染めやぼかし染めに多く用いられ、訪問着・附下・羽織などが用途である。しかし、組織がよこ二重という「折れ、しわ」という致命的欠点がある。

f. ちりめん
5枚朱子の表裏によって柄出しをした紋着尺地で、若年向きの中振袖・訪問着として美しい光沢が好まれている。染付きがよく光沢に富むが、織物のたて・よこのバランスの面でとりわけよこ密度の少ないものはスリップ事故が生じやすい。

g. 縫取ちりめん
ちりめん生地に金銀糸・うるし糸・ラメ糸などの装飾糸を使って模様を縫い取ったちりめんで、打掛・中振袖・高級羽織地を中心に豪華な美しさが求められる。

h. 銀無地・銀意匠ちりめん
紋意匠ちりめんのような完全なよこ二重織ではなく、一重と二重が混在するものである。一面興味のある地合いであるが、打ち込みが甘く、組織的にも「しわ」が発生しやすい。また、表面の凹凸から「すれ故障」が出やすく、更に紋ぐせ・針きずなどによるたて縞も発生しやすい。

i. 精華ちりめん
よこ糸に壁糸ちりめんを2本合糸したものを織り込んだもので、収縮欠点を補正した無地ちりめんである。一般にたて糸密度が多く、「折れ・スレ・チョークマーク」が発生しやすい。

j. パレスちりめん
特に羽二重に似ており、薄くてすべりが良いのできものの裏地用に多く用いられる。シボ立ちを抑えたもので、クレープ・デシンにも似ている。織り方は強撚糸を二越にしたものが多い。

k. 古代ちりめん
よこ糸に強撚糸二越の配列に織り込んだもので、とりわけよこ糸に太いものを使用する。したがってあらい「鬼シボ」と称するシボ立ちが特徴で重目の生地である。色留袖・小紋などに用いる。

次回織物の種類②ではちりめん以外の羽二重や紬をご紹介します!

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